「施設使用料値上げの原因はウェルネスの大赤字」を暗に認めたといえる取手市の説明会

取手市 公共施設使用料など値上げ案 市民団体が反発の声    『東京新聞』茨城県版10月28日

 取手市は二〇一七年度、住民票など証明書の発行手数料と公民館や高齢者施設など公共施設の使用料の値上げを予定、十二月定例市議会に条例の一部改正案を提案し、可決されれば来年四月から値上げに踏み切る。これに対し、市民団体からは「性急過ぎる」「配慮が足りない」などと反発する声が上がっている。

 市は今年七月、受益者負担の観点から手数料と利用料の見直しに着手。合わせて、値上げ案を市のホームページに掲載し、チラシで知らせるなどして市民に理解を求めてきた。市民団体の申し入れを受け、市は二十六日、市庁舎議会棟で説明会を開いた。約七十人の市民が参加し、市に撤回を求め、値上げを進める市の姿勢を批判した。

 公民館は、絵画や書道教室の開催などで生涯学習や文化活動の拠点となってきた。〇九年度までは無料で利用できたが、一〇年度に有料になった。今回、値上げされれば、利用料は一部を除き二倍になる。 市民団体は「値上げにより、お年寄りは『利用回数を減らすしかない』とこぼしている。値上げは高齢者、弱い者いじめの施策」と憤る。

 一方、値上げの延期を求めているスポーツ団体の関係者は「急な値上げは避けるべきだ。施設の管理などで協力してきたが、四月から実施では、こちらが準備できない」と戸惑う。市の担当者は「受益者に適正な負担を求めるとともに、時代の変化に応じた料金にするもので、市民には理解していただきたい」としている。 (坂入基之)

 公共施設の使用料、各種公的書面の手数料などの値上げを強行しようとしている取手市のやり方は、民主主義の合意形成の政策過程・手口と全く異なる非常識なものだ。

 市議会で質疑もしていない段階でA3判4色カラー裏表の「値上げパンフレット」を印刷して配布した。公民館の窓口で「4月からこのようになります」との口頭説明を受けた人も多い。見事なまでのフライングである。しかし、「おかしいじゃないか」と言われたのか、あわてて値上げパンフレット置き場には「案です」「12月市議会で審議されます」とのただし書きを掲示しているが、こうした議会での審議を無視し、問答無用で市民に負担増を強いるやり方は、まるで「田舎の独裁者」。値上げの既成事実を作っておいて市長与党が多数の市議会で承認を求める姿勢は、藤井市政のゴーマンさの表れである。市民を馬鹿にするのもいい加減にした方がいい。

 だいたい、この説明会でも誠意がなかった。政策推進部と財政部の部課長、課長補佐が出席したが、中心人物である政策推進部の南典男部長の態度は失礼だ。共産党系市民団体への説明ということでハナから「まともに答えず」を決めていたのかどうか知らぬが、説明会には編集人のような「純粋一般市民」も多くいたし、共産党会派ではない市議会議員も複数出席していた。にもかかわらず、丁寧に誠意をもって負担増の理由を説明し市民の同意を得ようという姿勢が全く感じられなかった。実に感じが悪い。

 説明会の冒頭、呼びかけ団体の「中ホールの会」の元代表・三沢氏が今回の値上げの「背景にウェルネスプラザの大きな赤字があるからではないか」「市の担当者がウェルネスの失敗の責任を取り、その上で〝料金の値上げを〟というなら(話は)わかるが……」と、誰もが思っている率直かつ正鵠を射た発言をした。

 ところが市の通り一遍の説明(フライング・パンフレットの読み上げ)のあとの質疑で、三沢氏が「(ウェルネスについての発言をした時)南さん(政策推進部長)は〝ウェルネスは関係ない〟と言って薄笑いをした」と、その不真面目な態度をコクった。多くの参加者は南部長のつぶやきを聞き取れていなかったが、至近距離で発言していた三沢氏の耳にはしっかり聞き取れたのだろう。国会でも質問者をヤジった安倍首相が批判されたが、こんな小さな田舎の市でも部長となると「偉くなった」と勘違いするのだろうか。まるで、木で鼻をくくるような答弁をし正面からの批判や疑問に対してはヤジで答えるという超低レベルの反応しかできないのだ。かつて「瞬間湯沸かし器」と言われた藤井市長のコピーである。

 逆にいえば、この南典男をいう部長は正直者なのかもしれない。公共施設の使用料、各種手数料を値上げしなければならない理由が「ウェルネスの失敗」だったことを承知しているからこそ、痛いところを突いた三沢氏に過剰反応したのかもしれない。

 それにしても取手市が姑息なのはパンフに載せた値上げ例。
 グリスポ体育館、藤代公民館などの現行料金と見直し結果を4例載せているが、市民が一番反対することが予想できるコミュニティバス(100円を150円に)、小堀の渡し(100円を200円に)、「さくら荘」や「あけぼの」の入浴料(100円を200円に)などは載せていない。
 おそらく、市議会での質疑で「団体利用の受益者負担は仕方ないが、個人負担となるものは値上げ反対」という意見が各会派から出ることを想定しているのだろう。そして市議会のメンツを立てて「個人負担分は値上げ撤回」を落としどころにするつもりだ。
二元代表制という制度の両者のメンツを立てて、二元共同責任で市民への負担を押し付ける作戦だから、コミュニティバス、小堀の渡し、入浴料などは初めからパンフにも載せない。こんな小手先、子供だましのような手口が通用すると考えているのだから本当に情けない。
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三澤寿喜さんへのご返事

長文のコメント、ありがとうございました。「一部、誤報」というご指摘についてお答えします。

(1)「共産党系市民団体」との表現
私は公安警察ではありませんので【メンバーのほとんどは共産党員ではありません】 というご指摘の正否については、全く判断材料を持ち合わせていません。メンバーが共産党員なのか、無党派市民なのか、はたまた元社会党系、元反日共系活動家なのか――そんな個人の思想信条に関することに立ち入るつもりは毛頭ありません。

ただこれまで、ウェルネスタウン関連の「集まり」に参加してみて率直に感じたことは、「共産党主導だな」ということです。この日も会場で、主催2団体名の「公共施設使用料値上げ(案)の問題点」と題したペーパーを配っていたのは日本共産党取手市委員会の委員長でしたね。だからといって短絡的に「共産党系市民団体」と決めつけるつもりはありません。『くらしと平和を守るネットワーク取手』と同じように、「共産党の影響力が強い市民団体」と表現すべきだったかもしれません。もし「共産党系市民団体」と書いたことで読者に先入観を持たせたとしたら、それは編集人の本意ではないことを付け加えます。

(2)南・政策推進部長とのやり取り
ICレコーダーを再生してみました。三澤さんはこう発言されました。

「えーと、南さん、南さん。私が最初に説明したすぐ後にですね〝ウェルネスのことは関係ない〟とおっしゃっいました。私がその後ウェルネスの話をしている時に、後ろで、勘違いかもしれませんが、後ろでせせら笑いが感じられました。ウェルネスのことは関係ないとおっしゃるんですね? ウェルネスは関係ないんですか?」

それに対して南部長は、説明会の場で市民の発言に対してヤジを飛ばしたどうか、せせら笑うような態度の職員がいたかどうかは答えなかった。つまり、指摘された通りだったら、「公僕としてあるまじき言動」であるにもかかわらず、その事実関係については触れず(謝りもせず)、以下の役人答弁で切り抜けました。

「ウェルネスの利用率が低いとか、予定より大きく膨らんだ事業費の負担の負担がある、その補てんとして見直し料金をするとかではございません。私の言っているのは、公共施設は何かという基本理念を……」

つまり、「ウェルネス(の赤字)は(今回の値上げとは)関係ない」と答えたのです。ヤジの内容と同じです。以上のやり取りから「ウェルネスとは関係ない」とヤジった主が南部長であるとは、客観的に見ても裏付けされたと思います。

確かに三澤さんは、南部長の発言と特定して質問はしていません。しかし、話の流れからして南部長本人に呼びかけているし、南部長の答弁内容はヤジと同じ。仮にヤジっていなければ「そんな不規則発言はしておりません」と否定するはずです。したがって、南部長は市民の発言に対してヤジを飛ばしたこと、ヤジの内容も認めたと、編集人は受け取っています。

ただ、後段の「薄笑い」は南部長ではなかったようです。会場ではそう聞こえ、メモもそうなっているのですが、録音を再生すと明らかに「後ろで」「勘違いかもしれないが」との三澤さんの発言が確認できました。どうやら、説明会の責任者である南部長のヤジで市民との対決気分が高揚した説明員が「せせら笑い」をする空気となったのではないかと思います。
したがって「薄笑いをした」の部分は原文を削除いたします。

10月26日の値上げ問題説明会の記事について

公共施設利用料金などの値上げに関して、10月26日の説明会を主催した「中ホールの会」元代表、兼、「取手文化の会」共同代表の三澤寿喜です。
大変すばらしい記事を掲載していただき、有難うございました。
ただ、一部、誤解がありますので、お知らせしておきます。

1)「共産党系市民団体」とありましたが、「中ホールの会」も「取手文化の会」も政治的には超党派の団体です。反原発、戦争反対、安保法制反対で、民主主義を基本とした平和で文化的な社会を求めるという基本姿勢を共有するものの集まりです。この基本姿勢において、取手共産党と一致するところが多々ありますので、時に、共産党の主導する各種集会などに参加するメンバーもいますが、会そのものが共産党系というのは大きな誤解です。私も含め「中ホールの会」も「文化の会」も、メンバーのほとんどは共産党員ではありません。

2)「南さん(政策推進部長)は〝ウェルネスは関係ない〟と言って薄笑いをした」と、その不真面目な態度をコクった。」について:
私の発言中、後方の市職員席から〝ウェルネスは関係ない〟という発言が聞こえたことは事実ですが、発言の主が南さんであったかはわかりません。私も、「南さんが言った」とは言ってはいない筈です。確か「後ろから」と言ったと記憶しています。「薄笑い」というのも私の主観で、〝ウェルネスは関係ない”という発言の仕方がそのように感じられ、また、何か鼻先で小さく笑うような音がした気がしましたので、そのように言いましたが、職員は否定していましたので、それは私の主観であり、思い込みだったかもしれません。

以上、2点、念のためお知らせしておきます。
いずれにせよ、記事は大変ありがたく、我々の今後の活動の励みになります。
深く感謝いたします。
三澤寿喜

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終の棲家が住み良い街になって欲しいと願う取手市在住の男性です。

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